大学院で習得した専門性を社会の現場で活用するための力を養うアドバンスト・リベラルアーツ科目群。
そのひとつである「次の環境」協創コースでは、
大学院生とダイキン工業株式会社の社員が机を並べて、共に授業を聞き、
議論することによって、新たな社会づくりに必要な広い視座を養っています。
多様性に溢れた環境で実現される同志社大学の進化した学びを紹介するのが、こちらの潜入レポートです。
今回はコースの基礎科目である「科学と良心」という授業に潜入しました。
授業が行われる場所は、なんとバーチャル空間であるメタバース上。
受講者たちはVRヘッドセットを着用し、アバターの姿でメタバース上の教室に集合します。
これまでにない先進的なスタイルで行われる新感覚の授業。
社会人のビジネス感覚と学生の斬新な発想が融合する、新たなアイデア創出の場を紹介します。
「科学と良心」とは
「良心」は同志社の教育・研究の原点。創立者・新島襄は米国のリベラルアーツ・カレッジを代表するアーモスト大学で学びました。リベラルアーツは、多様な考え方を身につけ視野を広げることで、自身を閉ざされた価値観から解放するもの。リベラルアーツの精神は新島の教育理念「自由教育」に大きな影響を与えています。
このような同志社で連綿と受け継がれるリベラルアーツ教育をアップグレードするべく、授業ではさまざまな専門分野の観点から現代の課題を見つめなおします。人工知能やドローンなどの最先端技術が軍事利用をはじめとする負の側面を生み出し得る今、長期的な視点で科学や技術の進展を俯瞰することは不可欠。そのため、テキスト『良心から科学を考える』を用いながら「次の環境」を考えるための基礎的知識を学びます。さらに、他者と議論することによって洞察を深め、自らの世界観を広げていくことが「科学と良心」の目標です。
メタバースって?
メタバースとは、インターネット上に存在する3次元のバーチャル空間のこと。英語の「meta(高次の、超える)」と「universe(世界、宇宙)」を組み合わせた造語です。仮想世界の中では、もう一人の自分である「アバター」を動かして人々とコミュニケーションを取ることができます。
受講生には、Meta社(旧:Facebook社)の開発したVRゴーグル「Meta Quest 2」を貸し出しています。授業は同じくMeta社の提供するVR会議ツール「Horizon Workrooms」で開講されます。