都市全体が無数の発電機関の集合体としての発電所となり、蓄電、無線給電などによりスマート化した電動機器が普及して、育児と介護などの負担軽減、公共交通、物流が多様化する。
[ シナリオに基づく社会の変化 ]
- 電気を必要とするあらゆるテクノロジーに対して無線給電技術が進み、利用する過程で自動で充電あるいは給電され、人々の生活はますます便利になる。
- このような中、育児や介護など「人」に対する行為においても、テクノロジーで出来ることと人でしかできない仕事が分離し、医師・介護師・保育士・教師などの労働環境と賃金が向上する。
- 全てのモビリティは電力を動力とし、自動運転サーバによる動線の一括管理により公共交通機関が多様化するなど個人単位での移動が容易になる。
- 家庭で消費するエネルギーは、各家庭で自給することが求められるようになる
- 人と同様に「モノ」の移動についてもドローンの高度化により自動化され、「モノ」は工場からドローンを使って直接送り先へ無人で配達される。
- これら電力需要の多様化に伴い、従来の集中型の大規模発電所はCO2排出量削減が困難なこと、送電ロス等の不経済さから減少していく。
- 結果として、都市の建築物は太陽光発電素材を用いた壁・窓で構成され、路面は圧力発電素子でできた道路になるなど、都市全体が無数の発電機関の集合体としての発電所となり、ロバストな電力ネットワークが構築される。